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FIA公認とカート/走行会用レーシングギアの違い 参加カテゴリーに合わせた製品選びが必須!

FIA公認とカート/走行会用レーシングギアの違い 参加カテゴリーに合わせた製品選びが必須!

皆さん、こんにちは。

モーターレーシングストア Star5 店長:高崎です。

今回は「FIA公認とカート/走行会用のレーシングギアは何が違うのか?」をテーマでお届けして行きます。

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公認モデルと言っても実はまったく別物!? 必ず○○◯の確認を!

2020年4月現在、四輪/カート用の規格公認は主に3種類存在します。

  • CIK-FIA Level 2:カート用 安全規格
  • FIA 8856-2000:4輪用 安全規格
  • FIA 8860-2018:4輪用 安全規格(2020年から設定された、より高い耐火性能が求められる最新規格)

CIK-FIAと言う公認名にはFIAと言う文字が含まれているためか、カート用モデルにも関わらず4輪競技でも使えると勘違いしてしまう方が大変多いです。まずは頭文字3文字(CIK or FIA)を必ずチェックするようにしてくださいね!

CIKをCIA(アメリカの情報機関)、FIAをFIFA(国際サッカー連盟)と言い間違えてしまうのは店頭あるあるなので、もし間違えてしまってもそれ程恥ずかしがらなくてもOKですよ。僕はそんな時、そっと聞き流しますから(笑)。でも、やっぱりカッコ悪いので、この機会にしっかり覚えてしまいましょう。

  • CIK→シーアイケー
  • FIA→エフアイエー

と発音すればバッチリです。

CIKとFIAの公認ラベルはどこについているか?

基本的に

  • レーシングスーツ :首元(後ろ側)
  • レーシンググローブ:手首
  • レーシングシューズ:シューズタン

にラベルが貼り付けられているか、刺繍が施されています。

2つの公認は、重視している安全性能がまったく別物です!

では、CIKとFIAの公認モデルでは一体何が違うのでしょうか?

CIK公認モデル

レーシングカート競技用に設定された規格公認の為、「引き裂き強度(耐摩耗性)」を最も重視しています。

これはバイク同様、身体が剥き出しで競技を行うレーシングカートドライバーを、万が一の横転事故や、カートとの接触時に起こりうる摩擦から最大限保護するためです。 その為、本体素材にはナイロン系の素材が使われており、水濡れや油汚れなどにも強い特徴があります。

部分的に耐熱処理を施されたモデルもあり、エンジンやマフラーが剥き出しのレーシングカートにおいても、熱で溶けてしまう心配なども最小限に留められています。(耐熱と耐火性能はまったく異なる特性ですので、カート用スーツを4輪で着用可と言う訳ではありません)

FIA公認モデル

4輪競技用(フォーミュラカー、ツーリングカー含む)に設定された規格公認で、「耐火安全性(難燃性)」を最も重視しています。

レース や走行会などを問わず、車で走行をする限り、誰にも平等にリスクが生じる「火災アクシデント」から、ドライバーを保護します。万一の火災アクシデント発生時に一定期間、ドライバーに炎が到達する事を防ぎ、自己消化機能を持たせています。絶対に燃えないという認識ではなく、燃え広がりにくいと言うのが正しい認識です。

本体素材はアラミド繊維などの難燃性素材を織って作られる為(いわゆるニット系)、CIK規格品と比較すると、生地自体が柔らかく、軽量な仕上がりの製品が多いです。(FIA規格のシューズには皮革を使ったモデルも数多く見られますが、こちらももちろん耐火性を重視しており、インナー生地や中敷きにはスーツやグローブ同様の難燃性生地が使われています)

カート用スーツで4輪走行会への参加はOKか?

よくお客様から「自分は公認装備品が必備では無い走行会ドライバーなのですが、カート用(CIK規格品)スーツで走行してはいけないのでしょうか?」と言ったご質問をいただきます。CIK規格品の方がFIA規格品と比べると安価な製品も多いので、その気持ちはよく理解出来ます。

しかし、僕の答えは 限りなくNoです。

限りなくと書いたのは、一般的な走行会では「ヘルメットを着用していれば、あとは長袖・長ズボンでOK」と言った装備品規定が多く見受けられるためです 。この通りに解釈すればCIK規格品のスーツを着用していただいてもまったく問題はありません。

しかし、CIK規格品は 肝心の耐火機能を一切持ち合わせていませんので、そのあたりの最終的な判断はお客様自身のモラルに頼らざるを得ないのが実情です。

公認規格に上位も下位もありません。参加カテゴリーに合わせた製品選びを強くオススメします!

もしかすると今まで「CIK=廉価版」「FIA=高級版」と認識していた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは間違っています。

確かに 販売価格だけを見ると、CIK規格品よりもFIA規格品の方が圧倒的に高価なので、上級者向け=どんなカテゴリーでも着用出来るでは?と考えてしまいそうですが、レーシングギアについては「大は小を兼ねません」。

例えば、4輪用レーシングスーツ(FIA規格品)を着てレーシングカートなどで走行すると、以下のようなデメリットが生じます。

  1. 引き裂き強度が弱い為、横転アクシデント時にはまったく身体を保護出来ません。
    →運が悪ければ、シート本体の取り付けボルトとの摩擦により、短時間の走行でも脇腹部分が破れてしまう事も…。
    →シートとの摩擦により、スーツ表面に毛玉も発生しやすいですね 。
  2. 油汚れに弱い(汚れが染み込む)為、落とせない汚れが簡単に付着します。
    →レーシングカートではチェーンオイルやガソリンなど、レーシングスーツを汚す要素が沢山あるのですが、CIK規格品と違って、スーツ生地に汚れが染み込みやすく、それらの汚れは非常に落としにくいです。
    →ナイロン系素材で作られたCIK規格品であれば、油汚れにも強く、大抵の汚れは適正なメンテナンスで落とす事が出来ます。

「カート走行=CIK規格品」「4輪走行= FIA規格品」を守ってもらえれば、安全なだけでなく、大切なスーツを少しでも長持ちさせる事が出来るので、是非徹底して欲しいですね。

CIK規格のシューズやグローブは存在しません

このタイミングで衝撃の事実を発表します。

CIK規格公認の「レーシンググローブ」「レーシングシューズ」「アンダーウェア」は存在しません(FIA公認は全アイテムが対象)。公認規格が設定されているのは、レーシングスーツだけです(例外的にネックサポートにはCIK規格が存在しますが、今回は触れないでおきます)。

だから、平たく言うと「メカニックグローブ」に「くるぶしまで隠れるスニーカー」であれば、カートレースには参戦出来てしまうと言う事です。CIKにおいて装備品の定義は、横転アクシデント時などに「肌の露出が少なく、裂傷を追わない為の装備品」と言う認識なのだと思います。

しかし、非公認エリアとは言えど、グローブやシューズなどは各メーカーが開発したカート専用アイテムを着用される事を強くオススメします。

カート用と4輪用では製品サイズは異なるか?

本体生地が異なる為、特にレーシングスーツやレーシンググローブではサイズ感が大きく異なる場合があります。

Sparco(スパルコ)社だけで言うと、カート用レーシングスーツはリブプロテクターの着用を考慮して、上半身のサイズが少し大きく作られています。レーシンググローブにおいては、製造寸法は一緒ではありますが、本体生地の質感によりサイズ感が違って感じるドライバーが多いので、実際にご試着される事をオススメいたします。

価格が高い=長持ちと言う公式はレーシングギアにはあてはまりません

日常品を購入する際には「価格が高い物を選んだ方が長持ちするので結果的にお得」と言う選択基準をお持ちの方も多いかもしれません。しかし、レーシングギアに置いて、その考え方は通用しない場合がほとんどです。

レーシングスーツだけで言うと、高価なFIA規格品は難燃性素材の特性上、紫外線や水濡れに弱く、どうしてもキレイな状態を保つのが難しいのが実情です。一方、ナイロン系素材を使用したCIK規格品は摩擦や色褪せにも強く、頑丈な作りになっており、日常のメンテナンスも特に神経質になる必要もなく、長期間に渡って着用する事が出来ます 。

ユーザーとすれば、長持ちすればするほど嬉しいのが本音ではありますが、それぞれの公認特性をしっかりと理解した上で、製品選びに役立ていただければ嬉しいです。

今回のポイント
  • カート用規格は「CIK」、4輪用規格は「FIA」
  • カート用は「破れに強い」、4輪用は「火に強い」
  • カテゴリー別に、レーシングギアに求められる性能は異なる

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高崎 保浩

モーターレーシングストア Star5 代表

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