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Racing Gear

レーシングギアは通気性を考えて選ぼう! アンダーウェアがセーター並みに暑いって本当?

レーシングギアは通気性を考えて選ぼう! アンダーウェアがセーター並みに暑いって本当?

皆さん、こんにちは。

モーターレーシングストア Star5 店長の高崎保浩です。

今回はよくご質問をいただく、「レーシングスーツやアンダーウェアはセーター並に暑いって聞いたけど本当?」というテーマにフォーカスしてお話しさせていただきます。

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「アンダーウェア=暑い」は過去の話

まず答えから申し上げると、

「確かに、セーター並に暑いです。でも、それは過去の話です」

真夏に長袖 / 長ズボンを着用するだけでも汗だくになってしまうと言うのに、レーシングスーツの下に長袖のアンダーウェアを着込み、ヘルメットまで被り、さらにはクーラーの効いていない車内で、全神経を集中させてドライビングする訳ですから、普通に考えて涼しい訳がありませんよね(笑)。

物理的に「暑くて当然」の環境下で行うのがモータースポーツですが、レーシングスーツやアンダーウェアに使用される難燃性生地も日進月歩で進化しています。確かに、過去のアンダーウェアは暑さを感じるものもありました。しかし現在では他のスポーツウェアと同様に、通気性や吸汗速乾性を高めた専用生地を使用し、「ドライバーに暑さを感じさせない工夫」がなされたアイテムが、各社から沢山リリースされています。

ドライバーの体温上昇を防ぐX-COOLテクノロジー

その代表格として僕がお勧めしているのが、イタリアの老舗レーシングギアブランド Sparco(スパルコ)が作り出すアイテムです。Sparco社は10年以上も前から、ドライバーの過度な体温上昇を軽減する事を目的に開発を続け、X-COOLという同社独自のクーリングシステムを開発・製品化する事に成功しています。

X-COOLテクノロジーとは、圧倒的な通気性を誇る難燃性生地をベースに、発汗や温度上昇に反応して弾けるミントカプセルを繊維内に浸透させたものです(主にSparco社のスーツ裏生地やアンダーウェアに採用されています)。これによりドライバーの体感温度を大幅に軽減させました。繊維に染み込んだミントカプセルの効果は約半年から1年もの間持続します。さらに効果が薄くなった際には、専用のトリートメント洗剤を使用すれば効果を復活させる事が出来ます!

そんなX-COOLテクノロジーを使用したレーシングスーツやアンダーウェアは、現在でも国内外の沢山のプロドライバーにご着用いただいていますが、

「真冬は凍えるから絶対に着ない!」

とまで言わせる程、効果が高い事で知られています。

Sparco社ではX-COOLテクノロジーの他にも、世界初の1レイヤー(層)レーシングスーツながらFIA 8856-2000規格に適合した「PRIMEシリーズ」や、身体にピッタリとフィットさせて着用する着圧系アンダーウェア「SHIELDシリーズ」など、気温や体温上昇によるドライバーの疲労を最小限にしてくれるアイテムを数多く展開しています。

X-COOL / PRIME / SHIELD シリーズは、通常のアイテムに比べると少々お高めの価格設定ではあります。しかし、価格以上の価値がある事は間違いありません!長時間の耐久レースなどに挑むドライバーには特にお勧めですね!

さて、ここからは店頭などでお客様から良く寄せられる質問に沿って、少しだけテクニカルはお話しをさせていただきます。

薄い=涼しいではありません

レーシングスーツでもアンダーウェアでも、生地が薄ければ何でもかんでも涼しいと思っていませんか?涼しさを感じるためのキーワード、それは「通気性」です。繊維の隙間からいかに効率的に空気を取り込み、それを放出するか?それを一般的に通気性と呼びます。

仮に生地が薄ければ薄いほどに涼しいのであれば、「何も着用しない=裸」の状態が一番涼しいハズです。一度お試しいただければわかりますが、決して涼しくはありません(笑)。

人が涼しいと感じる為には「空気の循環=通気」が必要なのです。しかし、空気をよく通すという事は、すなわち火災アクシデント時の火の回りが早くなるという事です。難燃性素材の特性上、それでは本来の意味を成しません。

安全性と快適性を高い次元で両立させる。それがレーシングギアメーカー各社の技術の見せ所であり、スーツやアンダーウェアの価格差がモデルごとに発生している理由です。スーツ/アンダーウェアには、生地が多少分厚くても涼しい(と感じる)製品が存在するのです。

「レーシングギアは通気性で選ぶ」

真冬でもサーキットドライビングの後は思った以上に汗をかきます。なので、季節関係なく「涼しさ=通気性」を意識してアイテムを選別すると間違いないと思います。

2レイヤーと3レイヤー、どっちが涼しいか?問題

耐火レーシングスーツには「1 / 2 / 3レイヤー」の3つの種類が存在するのはご存知でしょうか?レイヤーとは「層」と言う意味で、何枚の生地を重ねてレーシングスーツが縫製されているか?を表しています。

そして一般的なレーシングスーツは「2レイヤー」や「3レイヤー」である事がほとんどです。このような情報を手にすると、1 > 2 > 3レイヤーの順、すなわち「2レイヤーの方が3レイヤーよりも薄くて涼しいのでは?」と思われるお客様が多くいらっしゃいます。しかし、それは誤りです。ズバリ、「3レイヤーの方が薄くて涼しい」というのが答えなのです。

FIA規格公認の耐火レーシングスーツを製作するには、様々な耐火テストをクリアする必要があります。

そのテストの一つに、一定の条件下でレーシングスーツを火炎に晒し、炎が最も内側生地へと及ばないかどうかを確認するものがあります。わかりやすく説明すると、「1000℃近い炎に対して、2枚の壁(層)か3枚の壁(層)のどちらでドライバーを守りますか?」というテストです。もちろん、2枚よりも3枚のレイヤー方が、炎に対してのガード力が高い事は言うまでもありません。

2レイヤーレーシングスーツは、2枚の壁でドライバーを保護する必要があります。このため必然的に壁(スーツ生地)が分厚くなってしまい、スーツが重く・暑くなってしまいます。

一方で3レイヤーは、一枚あたりのスーツ生地が薄く設定できるので、結果的に通気性を高めた、涼しくて軽い、そして柔らかな着心地のレーシングスーツに仕上げる事が出来ます。

これからレーシングスーツを購入される方は、「2レイヤー仕様の方が縫製面でのコストカットが行える為、3レイヤー仕様よりも安く製造する事が出来る」、という事を覚えておいてください。レーシングスーツを選ぶ際には、デザインや価格だけでなく、「レイヤー数」もチェックしてみてくださいね!

今回のポイント
  1. 最新のレーシングギアは暑さを感じにくく、快適な着心地に進化している
  2. 薄い=涼しい、のではなく、通気性が高いから涼しく感じる
  3. 2レイヤーよりも3レイヤーの方が結果的に涼しい

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高崎 保浩

モーターレーシングストア Star5 代表

カテゴリー: Racing Gear

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