Connect with us

IGNITE

Circuit Debut

スポーツ走行のルールとマナー サーキットはスポーツマンシップが最重要

スポーツ走行のルールとマナー サーキットはスポーツマンシップが最重要

皆さんこんにちは。レーシングドライバーの松本武士です。

前回はピットやパドックの利用に必要なルールを説明させていただきました。今回は走行の際に必要なマナーやモラルをお話していきます。

ピットやパドックの正しい使い方とは?サーキットで必要なマナーを覚えておこう。 | IGNITE

サーキットへスポーツ走行などで訪れた際に、自身の車両や荷物を保管するために利用する場所、それがピットです。レースの時にはレースチームが綺麗に車両や工具を搬入して作業しているところを、 皆さんも目にしていると思います。

ADVERTISEMENT

ピットイン・ピットアウトのルールとマナー

サーキットを走るうえで必ず知っておくべき、というより当たり前なのが、ピットインとピットアウトのルールとマナーです。ピットインもピットアウトも、共通して【他車に迷惑をかけない、危険な接触につながる動きをしない】というマナーがあります。全員が共通の認識で守れるように設けたルールが、ホワイトラインです。

岡山国際サーキットのピットロード出口。写真中央の1コーナーまで見える白い線がホワイトライン

ホワイトラインは、画像のようにピットロード出口から1コーナーにかけて、ストレートを通過する車両とピットアウトの車両が交わることの無いように区分けするためのラインです。サーキットによってはピットロード入り口にも引いてあるサーキットがあります。

コースインする際には、ピットアウトから1コーナーを立ち上がるまではコース端をラインキープ。ピットへ入るときは、最終コーナーからピット入り口までピット側のコース端を走行、ということをマナーとして覚えておきましょう。

富士スピードウェイはピット入り口にもホワイトラインがある。最終コーナーから早めに右端に寄せておこう。

コースアウトした時の対処法

サーキット走行をすれば必ず経験するであろうコースアウト。特に初めてのコースアウトはパニックになってしまいますよね。困らないようにしっかりと対応を覚えておきましょう。

コースアウトしたが、コースに復帰できた場合

まずは、コースアウトしたがグラベルにはまることなくコースに戻れた場合。その際は砂利をレコードラインに撒かないようにコースの端をゆっくりと走り、急加速や急減速をしないようにしてください。できればその周にピットへ戻り、車両のチェックをしましょう。バンパーの裏などいろいろなところに砂利が入っているはずです。あと、ブレーキキャリパーやローターの隙間に砂利が挟まっている事があります。ブレーキトラブルの原因になるので、必ず取っておきましょう。

グラベルに埋まって出られなくなった場合

では、グラベルに埋まって出られなくなってしまった場合はどうでしょう。その際はすぐにエンジンを止め、車両が動かないようにサイドブレーキ、またはギアを入れておき、周りの安全をよく確認して速やかにコース外に避難しましょう。クラッシュパッドを乗り越え、フェンスの切れ目から外に出られるようになっております。コースオフィシャルが声をかけてくれるので、指示に従ってください。

グラベルの外側のパッドとタイヤバリアを乗り越えたところにフェンスがある。この外に出れば安全だ。

よく初めての方は、どうしたらいいか分からず車両の中に待機してしまうことが多いですが、これは非常に危険です。同じところに他車がスピンしてくる可能性も十分にあります。2次災害が考えられますので、他の車両が来ていないタイミングですぐに避難するように心がけてください。

※絶対にコースを横断して避難するようなことはしないでください。そんな人はいないと思いますが、過去にそんな話を聞いたことがあるので念のために…。

30分の走行時間は意外と長い!?

国際サーキットの多くは、1枠30分の設定で走行枠を販売しています。稀に20分や60分という設定の時もありますが…。30分と聞くと「短くない?」という反応をする方も多いです。確かに単純計算で1周約2分と考えれば、クールダウンの周も含めて考えれば12周~13周となるので、そう感じるのも不思議ではありません。

しかし、ほとんどの人がいざコースインすると、15分~20分くらいでヘトヘトになってピットに帰ってきます。そうなのです。想像以上に体力を使うのです…。

暖かい季節は特に体力が必要です。走行中の車内温度は40度を軽く超え、50度に達してしまうこともあります。その中で30分歯を食いしばって横 G や前後 G と格闘しながら、ブレーキ、アクセル、ステアリング、シフト操作をしてマシンを繊細にコントロールするのです。コース上が混雑していれば他の車両の動きにも注意しなければいけません。それは想像を遥かに超える世界だと思います。

なので僕はレースの話をする際に、モータースポーツは間違いなくスポーツであり、レーシングドライバーはアスリートだとお話ししています。

暑い車内でヘルメットやレーシングスーツを着込み戦うドライバーはアスリートだ。

だからこそ初心者の方にはかなり過酷だと思います。熱中症なども考えられるので、無理せず途中で一度ピットに帰って休憩するか、4~5周に1度エアコンをつけて、右端をゆっくり1周走行してクールダウンするようにしてください。スロー走行する際は必ずオフィシャルや他のドライバーに分かるようにハザードをつけてください。

休憩はマシンにも必要なことです。水温や油温はマメにチェックし、特にブレーキの変化には注意してください。効きが悪くなったり、ペダルを踏んだ時に柔らかく感じたり、深くペダルが入りこむような症状が出たらすぐにスローダウンして、ピットへ戻ってチェックしましょう。

人間も車も熱に弱い。異変を感じたら無理せず休もう

フリー走行はレースではない

スポーツ走行では様々な車両が走っています。たまに複数の車両がかなり接近してレースのような状態になっているのを見かけますが、知り合い同士でしているのならいいのですが、知らない人同士でするのはリスクしかありません。自分より速い車両が近づいてきたらスムーズに譲ってあげましょう。接触して大切な車が壊れてしまうと、せっかくの楽しいサーキット走行が台無しです。

ウインカーを早めに使って合図してあげると、より一層安全です。ウインカーの使い方は一般道と同じです。自分がよける方向に出してください。

前方の車両のように、早めにコーナーアウト側によけるとお互いに分かりやすく安全です。

また、譲ってもらった場合は、ありがとうという意味で手を挙げたり、ハザードを点滅してあげるとお互いに気持ちよく走れますし、車好きの仲間も増えると僕は思います。

スポーツマンシップ。これが大切です。

さて次回は、練習走行でのスキルアップの仕方についてお話いたします。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

松本 武士

レーシングドライバーの松本武士です。19歳でフォーミュラでデビューして以来、様々なレースを経験してきました。駆動方式やパワーの違いなど関係無く乗りこなせるように努力し、車種問わず車両のセットアップ能力も身に付けてきました。学生フォーミュラ講師やドライビングレッスン、ディーラーレースチームに所属しメカニックの育成も行っている経験を活かし、皆様のモータースポーツの入門をお手伝い致します。

More in Circuit Debut

To Top